2024.6.3週.FX市場動向と相場見通し。米ISM、PMI、雇用統計と来週イベント多数。ECB政策金利動向の行方は?

ども、OGです(‘ω’)ノ

こちらの記事では、ファンダメンタルズに特化して、毎週末にこれまでの簡単な流れとそれによる見通しなどを書いていきたいと思います。なるべくFXに関連するものだけに絞って、そして簡潔に書いていきたいと思いますので気軽に読んで頂ければと思います。

それでは٩(.^ⅴ^.)و Let’s go!

このブログでは「FXを投資に20年先も生き残る」をテーマに相場環境認識を中心にFXにおける気付きを記事にまとめています。

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ファンダメンタルズ・市場動向

フラン高となった今週、他に強い通貨があったかと言えばなかったですね。どれもそんなに強くなかったという印象です。ただ円安は続いています。弱かった通貨と言われると円の名前が一時的に買われても円を売っていれば怖くない相場となっています。

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米国市場

注目されたPCE、PCEデフレーターですが、ほとんど予想通りの結果となり(若干弱め)、一時的にドル安に傾きました。前年比は横ばいでしたが、前月比で予想を下振れしたことによりインフレが徐々に下がっていると市場に印象を与え金利は低下、ドル安の流れとなりましたが、為替だけ見れば一時的に終わったように思います。ただ個人所得などが落ち着いてきていることから徐々に利下げへの準備が出来ているようにも捉えられます。そういう市場の期待は織り込まれて行くものと思います。インフレに関してはかなり敏感になっている市場ですが、この結果を受けてその不安も一旦は落ち着いたようにも思います。

他にもGDPや、新規失業保険関連の指標などありましたがどれも材料になるようなものはなく、FEDのいう材料集めの期間を過ごしただけとなったように思います。指標自体結果は横ばい、もしくは弱めが続いていることからドルはドル安に傾いているかと思いますが、各通貨も特に買われる状況でもないので特にドルが弱いという印象もありません。結果的に大きな流れというものはまだなく、市場は街の姿勢が続いています。

今週はベージュブックの発表もありました。こちらも現在の市場には影響を与えるものではありませんでしたが、内容を書いていきたいと思います。内容としては、「大半の地区連銀でわずかながらゆるやかな成長」としており、消費者の価格に対する敏感なことや、金利上昇で融資基準の厳格化による貸出の抑制、宿泊関連の見通しは程々、金利上昇による一戸建て需要への影響、商業用不動産の軟化、リスクの高まりによる悲壮感などが報告されました。

雇用に関しては「全般的にわずかなペースで拡大」としており、8地区連銀で ごくわずかながらゆるやかな雇用の増加、複数地区連銀で離職率の低下、数地区連銀で 緩慢な雇用増加を予想も、その他は需要低下と経済不確実性を受け、採用見通しは後退している、賃金はゆるやかだが成長、と報告しています。

物価に関しては「上昇ペースはゆるやか」としており、大半の地区連銀は消費者がさらなる値上げに反発、小売業者消費喚起に割引を提供、保険を中心にコストを引き上げ、 価格は短期的に緩慢なペースとなる見通し、と報告しました。

ドルについては今まで通り、目線は継続のままでいます。週前半は米金利も上昇を続けていましたがドル高だったかと思えばそうでもありませんでした。指標関連の結果もそれほど強いものはなく、金利と為替が連動していなかったように思います。まぁ、金利に関してもレンジ内と言えばそうなんですが、抵抗ラインでみている4.7%へ向かうような形で動いていましたが動意があまりなかったのか、PCEで大きく金利を下げました。大きな流れが決定する指標が出ない限りこの流れは続くとみていますがこのレンジ内での動きに翻弄されないようにしたいですね。

FEDとしては金利上昇は願ったり叶ったりの状況かと思います。この所の経済指標自体はそれほど強いものではない中で金利の状況はウエルカムのはず。パウエル議長のいう「高金利維持」の流れをしっかり守っている状況です。米国の経済状況は底堅く強い印象を市場誰もが持っていると思われ、いつまたインフレが再燃するのかという話題に事欠きません。その中で金利自体が上昇するのはFEDにとっては「良いこと」なのでしょう。

欧州市場

来週6月6日にECB政策金利の発表があります。市場ではかなり注目されていると思います。スイス中銀が金利を先に下げていますが、欧州はこのタイミングになるのか注目が集まります。

FRB、BOEに先駆けて利下げへの姿勢を見せていたECBですが、現在欧州経済の想定外に力強い回復や根強い賃金上昇圧力、すでに不透明なインフレ見通しの上振れリスクを受け、その後の措置を巡る議論に拍車がかかっている状況もあります。

その中でECBラガルド総裁のコメントには注目が集まるものと思います。仮に織り込み通り1度目の利下げを来週行ったとして、次の利下げへの言及も求められた際どのようなコメントを残すのか。ECBメンバーの中には、更なる利下げ検討を9月まで待つことを望んでおり、市場は米金融当局が利下げに消極的ならECBが行動する余地は狭まると考えているようです。

年4回とも5回とも言われている欧州利下げですが、これからをどう見通しているのか、ラガルド総裁のコメントには注目したい。

日本市場

円金利が1%を超え、そこからどうなるのかと見ていましたが、1%を超えたままさらに上昇し下がらない状況です。前回も書きましたが円金利に重しがなくなれば(実際は緩和継続ですが)自然上昇するものという見立て通り上昇した形です。ただやはりこのまま上昇を続けて、例えば2%へすぐいくのかと言われるとそれはないように思っています。(先週書いた通り)

日銀の内田副総裁は先日、2024国際カンファレンスにて基調講演し、日銀が直面してきた「ゼロ金利制約」を克服したことを意味すると言及しました。またインフレ予想を2%で定着させていくという大きな課題は残っているものの、「デフレとゼロ金利制約との闘いの終焉は視野に入った」も言及しました。

個人的には日本経済がまだ弱くまだまだデフレ脱却には程遠いのではないかと思ってみています。物価上昇によるインフレは起こっているものの実質賃金の伸びは低く先行きは不安要素が多い。実際、マイナス金利撤廃などの緩和政策に終止符を打ったことは確かですが、実質的に緩和政策は継続しているのが現状です。

円金利をみても金利は上昇しているにもかかわらず円安は引き続き起こっています。ドル円レートは現在157円半ばです。前回介入時よりも低いレートとは言え、介入を期待され始めるころかと思いますが個人的には難しいのではないかと思っています。「前回の介入のおかげで1ヶ月ほど上値を抑えた」と捉えられるのかどうかですが、長期的な目でみて円安は継続しそうな印象はぬぐえない。市場もドル円が下がれば買うという姿勢は崩れていない(円が買われれば売っていく)。

財務省は31日に、4月26日-5月29日間の為替介入額が9兆7885億円だったと発表しました。月次ベースの介入額として過去最大を更新しました。日銀が17年ぶりにマイナス金利撤廃に動いたにも関わらず市場は緩和姿勢を崩さない姿勢に円売り継続し、円安の流れに歯止めがかからず介入に動きました。

円買い介入はこれまで最大だった2022年10月分(6兆3499億円)を上回り、24年ぶりに実施した同年9月22日分(2兆8382億円)を合わせた約9.2兆円も超えたという結果に。

それでもまたドル円は上昇しており、ここでまた介入を期待する流れになってきています。ただ個人的には介入はしないのではないかとみています。前回も円の急落をうけて160円になるまでしなかったことをみると、現在の157や158のような中途半端な所でするのかと。政策が変更になるまで(金利の引き上げが決定するなど)、円安は続く流れとみているので今度は前回よりも介入に難しい状況かと思います。

前回の介入も、各国の利下げ、とくに米国の利下げ待ちの時間稼ぎのように感じましたが、6月FOMCにてどのような動きになるのか。米国の利下げがさらに後ろ倒しになる場合、日米の金利差が縮まらないことから中々円高になるのには難しそう。先の理由と合わせて、円高になる要因が少ない。その中で介入をするというのはやはり難しいだろうなと感じますね。

来週指標など

来週注目イベントとして、米ISM製造業、非製造業、そして雇用関連(ADP、JOLTS、雇用統計)の発表があります。ISM製造業は小幅上昇が予想され、雇用統計は非農業部門雇用者数の底堅い伸びが見込まれています。

あとは米国含む各国PMIの発表や、ECB政策金利発表があります。ECBの利下げはこれまでメンバーの中でも言及されていましたが実際に行われるのかどうか、そして今後の見通しについてどのようなコメントがあるのかに注目が集まっています。

来週のドル円

4時間足チャート。

ドル安の流れの中、ジリ上げの展開が続いており、円の弱さが伺えます。現状ドル安でも下がっていない状況下、円安ベースの中ドル高に振れると一気に上昇する可能性があります。

チャート形状だけみれば(テクニカル的にみれば)少し上値が重く、円買いが起きれば一気に傾きそうですが、ファンダメンタルズ要因をみるとその可能性は薄く感じます。何か大きな材料があれば違うでしょうけど、それも今の所なさそう。日本の金利利上げ期待も話題に出ていることからその辺は注意したいと思っていますが。

来週指標等が多く予定されていますが、ドル安に振れてもドル円はすぐに拾われそうだなという印象ですね。雇用統計など、大きな指標で上振れした場合、ドル高には注意したいですね。

来週のドル円の予想レンジは155.5~158.5で見ています。先週に引き続き円安ドル安の中、上値の余地もそれほどとは思ってみていますが、円安ベースの中、ドルの動向次第のように思います。上値が重い展開にもなっていますが売りにくい。上値も追いづらいですが、円売りドル売りで基本的には上目線でいます。イベントでのドル高地合いになれば一気に160が見えてくるので注意したい。

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また次回も読んで頂ければ嬉しいです(*’ω’*)

では!!

OG@ドル円は友達

複数事業の経営者で兼業トレーダーです。 ”OGの相関性サイクル理論”をもとに”トレード”という本質を考えて出した答えがこれ。「全てのチャートは全てのチャートのオシレーター」。