ども、OGです(‘ω’)ノ
こちらの記事では、ファンダメンタルズに特化して、毎週末にこれまでの簡単な流れとそれによる見通しなどを書いていきたいと思います。なるべくFXに関連するものだけに絞って、そして簡潔に書いていきたいと思いますので気軽に読んで頂ければと思います。
それでは٩(.^ⅴ^.)و Let’s go!
このブログでは「FXを投資に20年先も生き残る」をテーマに相場環境認識を中心にFXにおける気付きを記事にまとめています。
”相場に深入りせず、流れを掴んで乗って行く”
大きな円安で動いた今週。ドルがそこまで買われていない中、ドル円は大きく上昇。他クロス円も同様に続伸した形です。市場の動き的にはどのようなことが起こっていたのかみていきたい。
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まずは市場の注目していた円安へのけん制、つまり介入に関しては全くありませんでした。口先介入のようなもの(155円に近付くにつれてコメントしていたもの)がなくなり一気に157円まで上がり、NY時間終わりにかけて158円にいった形です。
日銀の金融政策決定会合は予想通り据え置きでしたが、市場の注目していた日銀植田総裁の会見では変わらない姿勢をハトと取られ、円が投げ売られる形に。ドル円は一気に157円、そして158円へと歩を進めた形です。
植田総裁は会見の中で、「金融政策は為替レートを直接のコントロール対象にしていない」 「為替が基調的な物価上昇率に無視しえない影響があれば、金融政策運営の判断材料になる」 「基調的な物価上昇率に対して、円安は今のところ大きな影響を与えていない」とコメント。インフレへの影響についても「円安のインフレへの影響は通常一時的にとどまる」 「円安、とりあえず基調的な物価への影響はないと皆が判断」とも続けています。これにより市場はかなり円安に傾き、ドル円は大きく続伸。まだまだ円安が続くことを示唆した形です。
あと気になったこととして、日銀植田総裁が「長期国債の買い入れ、3月の決定会合で決定した方針に沿って実施する」とコメントしたことです。市場は国債の買い入れの減額に期待をしていましたがこちらもネガティブサプライズとなった形となりハトと捉えられて円安へ傾く要因となりました。
市場は3月会合での「長期国債買い入れ」の文言が消えていたことにより、長期国債の買い入れを減額しQTへ傾くものと思われていたため、今回植田総裁が「国債買い入れ、6兆円で続けることに今会合で反対はなかった」と言及し今までと変わらないことを示唆した形により、緩和政策の維持を強調し、言葉としても「当面、緩和的な金融環境が継続すると考えている」とはっきりと言及したことから大きく円安に流れた形です。
政府は円安を容認しているようにも聞こえ、円安が大きく進みドル円は一気に上昇。クロス円も大きく上昇しました。この円安は時折市場でも聞かれる「ファンダメンタルズに沿った形の円安」と言えると思います。
政府、日銀から何の変更アナウンスがない以上、円安、緩和政策はまだ続きそう。市場の介入を期待する感じは徐々になくなってきているようにも感じます。これだけ日銀が「変わらない」旨の発言をしているのに為替の介入をしても意味がないからです。結局はこの緩和政策が実質的に方向転換を始めない限り円高へ向かうことはないように思います。
日銀サイドの言葉をみれば先にも触れた通り、「円安、とりあえず基調的な物価への影響はない」と言及していることからこの先変更がなければこのまま進むという意思を示していると思います。
円安に関しては株高の要因もあると思いますが、米金利との乖離からくるものも大きい。日銀は3月にマイナス金利を撤廃したものの、金利をすぐには上げられないことから米金利の上昇は円安を助長しています。
米長期金利が今後下げてくるタイミングでどうなるかですが、その米金利も利下げへの織り込みが後退しているのが要因となり、今の所下げるどころか上昇しており、高金利を維持している状況です。この過度な円安を止めるために米国の利下げを待っている状況とも取れる日本の状況ですが、円高に振れる材料がない限りこのまま円安への動きはやはり止まらなさそうですね。
先週当ブログでこのまま160円、170円という世界線があるかもしれないと書きましたがまさにその流れになりそうな状況になってきました。為替予想レートも153~158と介入のような下げがある場合は153へ向かい、なければ158と書いていたわけですがそちらもそのまま動いた形です。
今週はドルがそこまで買われていない間での上昇ということもあり、円安の影響はかなり大きいものと考えられます。その流れがいきなり変わるとは思えませんし、来週は米国ではFOMCがあります。ドル買い(ドル高)が堅調に続けば一気に160円というのもない状況ではありません。政府・日銀が円安への誘導をしている以上、中々円を買う状況にはならなさそうですね。
今週の話題は日銀に大きく注目が集まっていましたが、米経済はというとこちらは堅調に進んでいます。金利はさらに伸びを見せ今週一時4.7%を超えてきました。FRBパウエル議長の言及した高金利維持の流れがしっかりでており、ドル買いは進み円安との兼ね合いで米長期金利の動きとドル円が相関している状況です。チャートで見るとドル円が米金利次第、つまりドル次第で動いているのがわかります。
米国市場は現在「インフレが再燃するのではないか」という懸念により、「利上げ」の声も聞こえてくる程指標結果は堅調で経済が強い。ただFRBはこれを「インフレの進展はみられない」とし、市場のバランスについて「順調」とコメントしています。
市場では今週の米PMI、GDPがそれほど強い数字が出なかったことで、これまでの過熱気味な指標結果が続く状況に少し安堵が見られた形ですが実経済はもちろん弱くもなく堅調です。新規失業保険関連の数値も良く20万人前後で推移。PCEデフレーターは市場予想通りの結果でしたが上振れしている形です。まだまだドル高金利高は続きそうな結果となりました。
それにしても米経済は「利上げせず金利が上がっている」状態。かなり強い織り込みが入っていそう。「利下げしない」に過度な織り込みが入っており、市場は現在年内1回の利下げ織り込みです。しかもその時期がどんどん後退している状況です。FRBが出したドットチャート中央値の3回との乖離は開いており、この推移がどうなるのか注目しています。
現在市場は過熱気味に動いていますのでこの市場と実際のギャップが離れていればいるほどサプライズとなり為替相場に影響してきます。去年年末は「利下げ」へ過熱した市場が、指標結果をもとに一気に転換したことは記憶に新しい。米長期金利5%から一気に3.7%まで下がり、そしてまた現在4.7%へ戻ってきているという状況をしっかりと把握しておきたいです。
市場の織り込みの状況は為替に大きく響きます。為替相場が市場の傾きに敏感である一方、それを冷静に流れをみる必要もあるわけです。「こうなったらこうする」という準備は必要だと考えます。
米金利は5%へまた戻るという声が大きくなっている現在、確かにこのままの勢いあれば5%へ戻るような動きになりそうですが、それは利上げするような流れにならないと難しいものと個人的には考えます。確かに米経済の今は個人消費も強い、雇用も悪くないという状況ですが、インフレ自体は現在徐々にですが収まっている状況にある中、利上げもなく5%へ行くのはかなり難しいのではないかというのが理由です。
来週にはFOMCがあります。金利は据え置きの予想。そこでパウエル議長がどのような話をするのかに注目が集まります。「利下げ」について触れるのかどうか。現状のデータにどのような感触を持っているのかに注目が集まるものと思います。
当ブログでも何度も書いていますが、個人的にはずっと6月か7月に最初の利下げがあるのではないかと書いてきました。もちろんそれはFRBが示す「データ次第」に沿う形と思ってみているので、それは確かに現状をみれば難しいかもしれない。ただ利下げしないということはあっても利上げすることはないのではというのは変わらず思っています。
先ほども触れましたが徐々に落ち着いてきているインフレは確かなものであり、ここから経済が堅調だからといってインフレ再燃となるのかという目で市場を見ています。落ち着いてきたインフレが反発したとしてどれぐらいなのかと考えるとそれほどでもないのではないかというのが今の現状とインフレ率をみた感想です。なのでこの「行き過ぎた織り込み」はどこかで収縮するというようにみています。その時に乗り遅れずにいたいと思っています。
まぁこのまま据え置きで勝手に市場が沈静化し、金利も下がっていくならそんなに大きな転換にならないかもしれませんが(笑)。
ラスト1マイル、されど1マイル。ゴールは見えている状況でそのゴールまでの道のりが難しいのは明らかであり、それまでの道のりをどう進んでいくのかはしっかり見ていかなければならないと思います。
欧州経済は回復の兆しを見せるもまだまだの状況です。政策金利に関しては利下げを6月から行うことはほぼ決定的です。ECBメンバーやラガルド総裁もそれを言及している状況です。
市場は現在「どれだけ利下げをするのか」に関心を持っている状況です。米経済と全く違う道を歩んでいる現状、単独での利下げを求められているECBですが、それにはラガルド総裁も「FRBに左右される訳ではない」として単独での利下げを示唆しています。
もちろん米国が利下げに動かない中、単独で年内に何度も利下げをとは行かないでしょうけど、6月の利下げは明言していないもののおそらく利下げするものと思われます。自国経済とユーロ安への懸念を考えなければならないECBはかなり難しいかじ取りになるのでないでしょうか。
来週は先程も触れましたがなんといってもFOMCに注目が集まるものと思います。各国利下げへのコメントが出る中、米国からはまだその話は出ていない。
前回のFOMCで話された「でこぼこ道」についてどうコメントするのか。現在の米経済はFRBからみてその「でこぼこ道」から逸れているのか、それともその範囲内なのかも気になる所。
これまでの所、米経済指標が強く出た際もパウエル議長は落ち着いていた様子が伺えた。ある程度の上振れは許容範囲にみえ、市場が反応するような過度な目線はないように見えました。ただFRBがインフレ抑制への道筋をどのようにみているのかはしっかり聞いておきたい。市場との対話もあるわけですが、高金利維持をして現在のインフレの様子をみているという状況に変わりがないのかは個人的には最も注目しているポイントではあります。
そして当ブログでも以前取り上げましたが、QTへのコメントがあるのかどうか。前回のFOMCでは具体的なコメントはなかったもののQTについての言及はあり、インフレとQTの問題はまた別物という印象も受けましたが今後どうしていくのか、どういう考えがあるのかには注目が集まるものと思います。
他にも指標関係は多いですね。
欧州圏内CPI消費者物価指数やGDPがあり、米指標ではADP、雇用統計、ISMなど大きな指標が並びます。どれも結果次第では大きく動く指標ばかりなのでしっかりみていきたい。
今週は静かだった中東情勢ですが、ユダヤ教の行事である過越祭(パスオーバー)が終わりを迎えることとなり、その後の進捗に注目が集まります。地政学リスクがどのように作用するのかはイスラエルの動き次第になってくるものと思います。
来週のドル円の予想レンジは一段上、155~160で見ています。レンジを拡大したというより一段上にいったという方が良いかと思いますね。日銀植田総裁がコメントしていた通り、円安に傾いている市場の中で、それを受けても円安の許容は市場に大きなインパクトがあったものと思われます。確かに為替介入は財務省の管轄であり、政府がまだ何も動いていない中、日銀が先んじて何か言うわけにもいかないのは理解出来ますしね。
ただ為替は大きくここからまた変動するものと思われます。米国の利下げはまだ先になりそうですし、金利差は埋まらない時間は長くなるのではないでしょうか。
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