ども、OGです(‘ω’)ノ
こちらの記事では、ファンダメンタルズに特化して、毎週末にこれまでの簡単な流れとそれによる見通しなどを書いていきたいと思います。なるべくFXに関連するものだけに絞って、そして簡潔に書いていきたいと思いますので気軽に読んで頂ければと思います。
それでは٩(.^ⅴ^.)و Let’s go!
このブログでは「FXを投資に20年先も生き残る」をテーマに相場環境認識を中心にFXにおける気付きを記事にまとめています。
”相場に深入りせず、流れを掴んで乗って行く”
まずは中東情勢についてから話をしたいと思います。
週末金曜日、東京時間にてイスラエルよるイランへの軍事報復の攻撃がされたと報道があり、それにより市場は一気にリスクオフの動きになりました。イスラエルは「24時間~48時間以内にイランへの攻撃を行う」としていたものの、動きがみられなかったことでないものと思っていた矢先、今回の報道となり緊張が走りました。
一部報道では核施設への攻撃もあったとされており、より市場の緊迫感は強かったですが実際の攻撃はイランの郊外へのものであったこと、そしてイランの防空システムが作動しドローン3機を迎撃されたと報道がありました。米国は以前より、イスラエルに自制するよう求めており、いかなる報復攻撃にも参加しない立場であることを明確化していました。イラン外相が「イスラエル政権が再び過ちを犯すなら、我が国 からの次なる対応は即時かつ最大レベルのものになる」と警告していましたが、今回の攻撃後にイランは「被害はない」「防空システムが不審な物体に反応した」としており、現状騒動の一服を表した形となりました。
市場はリスクオフでドル買い円買いフラン買いゴールド買い、代わってオセアニア、ユーロ、ポンドは売られた形に。ドル円は一気に100pips(1円)幅の下落となりました。第一報から報道が重ねて出て、1時間ほどで大事には至らなかったことがわかると一気に戻しが入り、ドルストレートは上昇し、ドル円も153中盤まで下押ししたものの一気に154前半まで戻した形になりました。
イスラエルも国内情勢が悪化している中、国内世論へのアピールもあって今回の騒動を起こしたとされ、同国ともこれ以上事を大きくしたくないのはイスラエル、イラン共に同意見なのではないでしょうか。地政学リスクとして市場に大きく影響を与えるものですので、今後の中東情勢の進展には注意して見ておきたい。
米国経済は軒並み堅調なデータを示しています。15日発表の小売売上高は予想を大幅に上回る結果を出しましたし(前回値も大きく上回る)、さらなる米経済の底堅さ、そして回復を示唆しました。米金利も上昇を見せドル高継続の流れに。パウエルFRB議長も「インフレの進展はみられない」とするも、利下げへの言及はせず市場のバランスについて「順調」とコメント。さらには現在の高金利の持続についても許容を示唆し、市場の利下げへの織り込みは後退しました。
去年年末には7回とも言われていた利下げの織り込みは一気に後退し、現在は1回の利下げ織り込みに後退しています。FRBメンバーの中には利上げを言及するメンバーも出てきており、市場もそれにつられてタカに傾いている形です。
あれだけ利下げへ過熱していた市場は、たった数ヶ月で今度は逆に「利下げしない」に過熱し動いています。もっとさかのぼれば去年の夏ごろから利上げの据え置きが噂され、実際据え置きをされるまでかなり強い期待感、過熱を帯びていました。そこから一気に年末へ冷却(利下げへの動き)がみられ、今度はその冷却への動きへの織り込みが過熱して、そして今はその逆と・・・。市場はどちらにしても過熱しやすいものであるということがよくわかる例だと思います。
FRBが言う「データ次第」のデータが揃っているのでその過熱感もよく理解出来ますが、「インフレはおさまっている」との言葉よりも「堅調な経済」という事実が勝っていて、現在利上げしていない状況にも関わらず米長期金利は上昇続けています。昨年秋につけた5%を天井に下降した後現在上昇し4.7%まで来ている状況ですが、あの頃とは状況が違うにも関わらず現在上げ続けている状況です。
市場では4.7%を超えてくるなら5%、それ以上も見えてくるとの話も聞かれ始めており、過熱感は一層強くなるばかりです。
IMF国際通貨基金が発表した実質GDPの成長率をみても米国は+2.1%から+2.7%へ上方修正されていますが、欧州は+0.9%から+0.7%へ下方修正されています。IMFは米国の経済の強さに言及しており「堅調な生産性と雇用の伸び」とし現在の成長が継続するとの見解を示し、欧州については経済の回復が弱いとみているようです。利下げ時期に関しても欧州が6月利下げへ動いているのをみても、米国が同時期に利下げしないとなるとお金がドルへ集中する可能性も高いとみられます。
米国経済は堅調を維持し強さを示していますが、インフレ率は低下しているのは明らかで、ただ下がり切っていないというのが現状です。それをどうとるのかというのが今の市場の動きで、FRBは3月会合で利下げの中央値を3回としており、もっというなら去年末からほとんど変わっていない。変わったのは市場の市況観が変化しているだけなのです。
もちろん各データが強く出ており、インフレ再燃へという懸念も出てくるのは理解出来ますが、ここで利上げはほぼないのではないかとみています。あくまで「据え置きか利下げ」がコンセンサスなわけです。指標結果を受けてFRBメンバーが各自コメントをしていますが、市場はそれに過熱気味に動いているのが現状です。ただ「据え置き」はあり得る。インフレ再燃リスクに備えて据え置きで様子を見ることは可能性としては大きい。それがどのくらいかはわかりませんが、その先にいつかは利下げすることは明らかであると言えると思います。ゴールは見えている状況でそのゴールまでの道のりをどう過ごすのかを今進んでいる所であると言えると思います。
米経済は驚くほどに強い個人消費と労働市場で支えられています。パウエルFRB議長も利下げについてはかなり慎重になって来ているようにも見えます。高金利維持への言及もありましたが「利上げは無い」でどこまで過熱するのか。2年金利が5%へ到達してきましたが10年金利との乖離を考えるとこれ以上というのは今の所考えにくい。逆イールドはまだ解消しないとなると10年金利がそんなに簡単に4.8%を超えてくるのかどうか。その辺も今後注目ポイントとしてみています。
経済強く、インフレ再燃をしないために高金利維持は良いですが、住宅ローンなどの上昇は大きく、市場への影響は少なくありません。これがどんどん歪を生んでいく可能性もあります。経済が強いのはそうですが、インフレ率は徐々に減少しているのは明らかであるので、現在の金利上昇でドル高の状況を鵜呑みにせずにしっかり見極めていきたい。
円について書いていきたい。
現在ドル円は155円手前で足踏みしており、財務省からの口先介入が続いている状況です。ただこの円安に関しては日本の政策であり、今春ようやくマイナス金利撤廃、YCC解除という緩和政策の出口を表明した形となりましたがまだまだ政策は継続中であることは日銀総裁が言及している通りです。ただ大きな枠組みの撤廃はしたわけで、ここからは他国と違い、利上げについてどうなるかが焦点になっています。
現在日本はインフレ率2%という目標へ進んでいる中(コアは上回るも持続的な2%を目指す)、まだ利上げの議論は早計だという意見もあります。賃金の上昇が一つの目安になっていることから、懸念材料としては物価高賃金安の未来は避けたい。順調に進んでいる現在の政策がどのように進んでいくかをしっかり見極めてから利上げを行うべきだという意見もあります。市場は現在10月利上げの声が多いですが、来週の金融会合でどのような意見が述べられるのかに注目が集まっています。
日銀植田総裁は先日、見通しについて改めて言及。「国債買い入れは継続されると指摘し、緩和的な金融環境が当面続く」としており、当面はやはり緩和政策が続くことから円安は避けられないものかと思います。先に触れた戦争などでのリスクオフでの円買い以外で中々円が買われない背景がかなり強く影響しているものと思います。株も一時期より下落していますが、中東情勢に落ち着きが出てくるなら戻しそうにも思います。
円買いに動きにくいこの状況でドル円はどのような動きになるのか。一部報道にあったように、155円を超えると170円を目指すとの見方もあるようです。確かに現在155円付近で仮に前回規模の介入があったとしても5円幅の下落しかないのなら150円付近までとなり、市場としては押し目と捉えやすい形になるかもしれません。そうなると160円、170円というのはあながちあり得ないレートでもないように思えます。
来週は日銀による金融政策決定会合が控えており、かなり注目度は高いものと思われます。先ほども触れましたが、「金融緩和」の看板を下ろしたわけで、ここから出口戦略を遂行していかなければなりません。その最初の金融会合ということで市場では注目度が高いものと思われます。
利上げとは金融引き締めとなるので、インフレが上手くいかなければ行えませんし、その状況確認をしたいところ。まだまだ日本の政策は「金融緩和」を撤廃した前と今とでは全く中身は変わっておらず、「金融緩和」の看板を下ろしただけの状況です。ここからどういう舵取りをしていくのかは注目ポイントとなります。
ドル円は口先介入しか入らず、スルスル上昇。中東情勢の地政学リスクで円買いとなり下がりましたがすぐに戻しが入り同じ位置に。「介入待ち相場」から「介入入っても相場」へと移行しているように感じます。この位置で介入が入ったとしても市場は買い続けるのではないでしょうか。それほど介入への怖さが薄れているような気がします。
とはいってもこのまま何もないのであれば円安をベースに徐々に上がって行くのではないでしょうか。個人的には介入しづらくなっているように感じられ、155で壁になってはいるものの時間の問題のように思います。
米金利も上昇中ですし、何か下押し材料がない限り現在の市況では上昇続けそう。米金利も4.7%まで上昇しており、こちらも米経済が強く今の所下げる材料が少ない。FRBメンバーもタカ派なコメントが多く利上げがない状況で金利が過熱している状況です。
来週のドル円の予想レンジは153~158でみており、155手前で時間を使っていることから上昇余地があるのではないかという目線です。ポイントはやはり155。ただ152の時と同じように、155の壁を上抜くとスルスルと上昇してしまうのではないでしょうか。
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